スピリチュアルに興味を持つ人って、私も含めてですが…日々の生きづらさとか、辛い過去とかを抱えている人が多いですよね。
過去に病気をしたりとか、人間不信に陥ったりとか、大切な人と離れ離れになったりとか…辛い経験を乗り越えて、今の自分がある!という経験談を聞くこともあります。
でも、特にスピリチュアルで教祖的な立場にいる人にありがちなのですが…
今の自分の成長を強調したいが為に、過去に執着し過ぎてしまう人がいるんですよね。
例えば、私のママ友さんのひとりである闇スピ教祖さま。彼女は家庭不和や、毒親による自己否定、病気などを経験してきたそうですが、そこからヒーリングやワンネスの意識へと繋がり、それらを克服してきました。
その経験をもとに今は自己啓発の伝道師として活動し、何冊か本の執筆もしています。
彼女の本、自分が経験してきたことを赤裸々に書いているようで、評判もいいようです。経験してきた過程を読み進めていくことで、同じような想いを持つ方たちの共感を得ているようですね。
しかし、本のレビューの中に、彼女の本質を突いている感想がひとつだけありました。一部抜粋してシェアさせてもらいますね。
…この本で物凄いのは、ご自分の過去の負の経験を形容する熱意ですね。公平に見てあれだけ書いていたら、過去を克服したとは到底思えません。
克服するために様々なワークを経験したと書いてあるだけで、その内容については語られていません。それよりも、繰り返される過去への怨念の羅列の方が気になります…
そう、この方の言う通り、彼女はまだまだ自分の過去に執着しすぎているのだと思われます。
私は過去にこんなひどい経験をしてきたのよ!と強調することで、今の彼女のキラキラがより際立つし、まわりの人たちもそんな彼女を見て「私もこんなにステキになれるかも!」と期待できるのかもしれません。
でも…キラキラを強調するためであっても、彼女が過去に囚われているうちは、本当の意味で前には進めないと、私は思います。
私の娘は発達障がいを抱えています。幼い頃は何をするにも不安でパニックを起こしていましたが、少しずつ経験を重ねて、周囲に対する不安を克服してきて、今では信じられないほどの成長をしました。昔の彼女しか知らない先生たちは、今の彼女を見たらきっと驚くと思います。
でも、過去は過去。娘は現在進行形で今も成長を続けています。昔に比べるとこんなに成長したのよ!ということに執着せず、今ここにいる娘と向き合うことで、どんどん新たな課題が見つかります。私たち親子は、その課題に日々取り組んでいくだけ…その積み重ねで、また新たなステージへと行くことができるのだと思います。
闇スピ教祖ママの彼女、教祖としての地位を保つためには、過去への執着が必要なのかもしれません。
でも、それをしているうちは、本当の意味での成長や気づきには繋がらないと思います。
現に、今の自分に大満足している彼女。その陰で彼女の息子くんが密かに抱えている想いに…彼女は全く気づこうとしていないのです。