Work "OUR" Light 〜Juan's blog〜

ブルーレイチルドレンJuanの、スピリチュアルな?つぶやき

得意なことと、苦手なこと

特別支援学校の幼稚部時代、基本的には親子通園でした。子供たちが活動している間、親は控室に待機していて、必要なときにすぐ子供たちのところへ行ける体制を取っていました。

なので、ママさん同士で過ごす時間がけっこうあるわけで。私はママ友付き合いが苦手なのですが…子供に障がいがあるママさんたちは、自分の子供のことで苦労をしてきているので、人の痛みがわかる優しい人たちなんですよね。それぞれ多少の個性はありましたが、控室でも楽しく過ごすことができました(^_^)

 

そんなママさんたちの中で、今もたまに連絡を取っている友人がいます。私とほぼ同年代(つまり現在アラフィフ)、見た目も性格も穏やかなのですが、いざという時には自分の意見を言える芯の強さがあって、とても素敵な方です。

彼女は旦那さんと古民家を改装して、自宅兼古民家カフェを開いています。もともとヴィーガン料理を作る人で、今まではイベント出店をしていたのですが、やっと念願叶って自分のカフェを持ったんですよね(^_^)

 

先日初めて子供たちを連れて、営業時間外に彼女のカフェに遊びに行ってみました。彼女の娘さんであるMちゃんは重度の自閉症を抱えていて、まだうまく言葉も出ないのですが…久しぶりに会った私たちを見て、喜んでくれているのがわかりました。雑誌を手に持って、ページをクシャクシャ触って、感覚を楽しんでいるMちゃん…これがMちゃんの通常運転で、ご機嫌な証拠なんです(^_^)

そして彼女が迎え入れてくれましたが、カフェに入ってみて…あまりの居心地の良さにびっくりしました。穏やかな彼女の人柄がそのまま表れているかのようで、うちの子供たちも気に入ったみたいです(^_^)

 

やがてうちの子たちが、カフェ内を探検し始めました。階段があって、上がってみるとロフトみたいになってる!そこから1階のキッチンが見渡せて、彼女とMちゃんがいる!

…と思っていたら、Mちゃんの機嫌が急に悪くなっているのがわかりました。やがてMちゃん、持っていたお気に入りの雑誌を床に叩きつけてしまい…これはマズい、下に降りよう…

急いで降りて、Mちゃんに声をかけました。2階面白かったよ!素敵なお店だね!ってMちゃんに伝えたら…床にあった雑誌を拾って、またクシャクシャし始めました。よかった…いつものMちゃんに戻りました。

 

きっとMちゃんは、みんなが2階へ行ってしまったことで、何かしら寂しいとか、不快感があったんだと思います。1階に戻ってきたら機嫌直ったし…そのことをママである彼女に言ってみたら、彼女から意外な言葉が返ってきました。

…私はそういうの鈍感で、いつもMちゃんの気持ちがわからなくて、困らせちゃうんだよね。気持ちがわかるって、本当にうらやましいよ…

 

そっか。そんなふうに思っていたんだね。確かに私は、言葉の出ない子たちの気持ちを読み取ることが、他の人よりは得意なのかもしれません。

でも、私は逆に、古民家カフェをやっている彼女のことがうらやましいと思っているんです。自分たちで古民家をオシャレに改装して、体に良くて美味しい料理をお客さんに食べてもらって…そんな生活ができるって、ある程度のセンスが必要ですよね。料理が苦手で、センスもイマイチな私…彼女みたいになりたいって、本当に思っているんです。

 

自分が得意なことと苦手なこと。自分にないものを相手が持っていれば、うらやましく感じますよね。

私は今回、彼女から聞いた意外な言葉で、自分の得意分野に気づくことができました。

でも、彼女は基本的にMちゃんに寄り添って生活していますし、カフェもMちゃんを理由にお休みすることもあります。それだけで、私は十分だと思います。

言葉が出ない子の気持ちを理解することって、その本人にしかわからない苦労がたくさんあります。そこに向き合い続けている彼女は、本当にすごい人だと思うし、私はやっぱり彼女のことをうらやましく思うのです。

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この日は、カフェで出しているお料理の残りをいただいて帰りました。夕食時に、みんなでありがたくいただきました。

ヴィーガン料理なので、使っているのは野菜のみ。でも、ひとつひとつ手が込んでいて、滋味深くて…彼女の丁寧な仕込みがよくわかる料理の数々。うーん、やっぱりうらやましいぞ!

そして息子はいつか、彼女のようなお店をやってみたいんだそうです…いつか、実現するかもね(^_^)