Work "OUR" Light 〜Juan's blog〜

ブルーレイチルドレンJuanの、スピリチュアルな?つぶやき

ちゃんと、寄り添う

先日息子が、歯の治療のために初めて入院しました。

もともとは、虫歯治療をするつもりで歯医者さんに行ったのですが。レントゲン写真で生え替わりが進んでいないことが発覚し、このままでは永久歯に影響が出てしまう…治療をするには総合病院での大掛かりな手術が必要で、かなり痛みを伴うとのことで、全身麻酔で手術を行うことになったのです。

息子にとって初めての入院、当然不安なことだらけなので、私も一緒に付き添うことになりました。

 

さて…入院当日。コロナのPCR検査を何とかクリアして、小児病棟のかわいらしいお部屋へと入院しました。手術用の服に着替えて、しばらく病室で待機…音さえ出さなければゲームもOKだったので、息子はずっとゲームをして過ごしていました。

そして、いよいよ手術の時間になりました。息子には事前に、全身麻酔=おねんねをしている間に治してくれるという説明と、おねんねをするために口にマスクをして霧状のお薬を吸うんだよ、という説明をしてありました。

 

小児病棟のある3階からエレベーターに乗って、手術をする2階へと行きましたが…エレベーターの扉が開いた途端に目に入ってきたのは、いかにも手術しますよ!って感じの青白い世界。かわいらしい小児病棟と比べると雰囲気がガラッと変わり、これはちょっとヤバいかも…そしてこちらへと近づいてきた、青白い服を身に纏った軍団!

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その正体は、手術着姿をした看護師さんたちなのですが、息子にとってはあまりに異様すぎる光景…完全に私の横で固まってしまいました。

 

手術スペースに入るために、私も青白い服を着用し、不織布の帽子をかぶりました。

そしていよいよ手術室へ。看護師さんたちは、固まっている息子をリラックスさせようと、あれこれ声をかけてくれましたが…息子には全く余裕がありませんでした。

何とかして手術室へ入っても、入り口付近で動けずにいる息子。さぁ、どうしようか…

 

ある女性看護師さんが「怖くないからこっちへおいでよ…あ、オバちゃんはもう若くないから、オバちゃんに言われてもダメかー、ハハハー」と言ってきました。

…あの、息子はあなたがオバちゃんかどうかなんて、正直どうでもいいんです。今は自分の手術のことで、いっぱいいっぱいなんですよ。

 

その後も看護師さんたちは、立て続けに息子に声をかけてきました。

「怖くないから大丈夫よ」「痛くないよ」「ママがそばにいてくれるからね」「このマスクをつけるだけだよ」「ベッドに寝るのが怖ければ、こっちのイスに座ってみる?」「オバちゃんと一緒にこっちへ来てみる?」

…看護師さんたちは良かれと思って、息子に対して矢継ぎ早に声をかけているのですが、息子はこういうワーッとした雰囲気が本当に苦手なんです。

 

私はここで、パニックを起こしかけている息子の気持ちを代弁し、看護師さんたちに伝えました。

「いろんな方から立て続けに声をかけられると、情報が多すぎてパニックになってしまうんです。息子が今何をすればいいのか?を、順を追って言ってくれませんか?」

…でも、看護師さんたちも焦っているのがわかりました。たぶん時間の制限があって、早く手術の体制を整えたい…だから一斉に、矢継ぎ早に息子に声をかけていたんですよね。

 

さて。親として私ができることは…

まずは、息子の気持ちを汲むこと。何が不安なのか?を息子に聞いてみましたが、今の息子に答える余裕はない…

今の状況が息子にはキツい、それはわかるけれど、それでもマスクをつけて薬を吸わないことには始まらない…まずはそのことを、息子に伝えました。

次に、息子のハードルを下げる方法を考えること。麻酔医の先生に確認して、ベッドじゃなくて椅子に座っていても大丈夫なこと、私の膝の上でもOKだということ、マスクを口につけずに少し離しても大丈夫なことを確認し、時間はかかっても無理のない方法を取らせてもらうことになりました。

 

息子は私の膝の上に座り、マスクを息子の上のほうにかざして、息子のほうに麻酔の薬がいくように、看護師さんたちが空気の流れをサポート。しばらくこの体制を続けていたら、少しずつ薬が効いてきて、息子がボーッとし始めました。

先生がタイミングを見計らって看護師さんたちに指示を出し、看護師さんたちがゆっくりと息子をベッドに移動させました。時間はかかりましたが、やっと手術ができる体制になり、ここからは歯科医の先生の出番。私はここで退室しました。

 

それから1時間半ほどかかって、無事に手術が終わりました。息子はしばらく眠り続けていましたが、麻酔から醒めてもさほど混乱していませんでした。もちろん術後の痛みはあるようでしたが、朝から何も食べていなかった息子はお腹が空いたようで、大好きな納豆巻きをパクパク食べていました。

あー、無事に終わって、本当によかった…

私も手術が終わるまでは何も食べる気になれなかったのですが、無事に終わった途端にお腹が空きました。大好きなベーカリーのパンを買ってきて、パクつきました。

 

今回の入院と手術、息子にとっては大変なミッションでした。同時に私にとっても、寄り添うことが本当にしんどかったです。

でも、こういうひとつひとつのミッションで、私自身が息子にちゃんと寄り添うことで、まわりの人たちの理解に繋がる可能性がありますよね。今回お世話になった看護師さんたち、次に息子のような子を担当した時に、今回の息子のケースが少しは役立つかな…って思いもあります。

そして実は、息子はもう一回、全身麻酔で歯の手術をしなければならないのです。次回は、本来やるはずだった虫歯の治療!虫歯の数が多すぎるのと、通常の治療に耐えられないのとで、再びの全身麻酔(>_<) でも、今回一度経験しているので、次回は少しはスムーズにできるかな?って気がします。

息子もこうして、ひとつひとつ経験を重ねて、できることを増やしていけば…それでいいんだと思います(^_^)